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【KISSA BOOKS重版情報】3刷出来『おもいででいっぱいになったら』はしもとみお(著)

2月22日の猫の日に、3刷が重版出来です!
彫刻家はしもとみおさんの原点とも言える著作。
猫のトム君とクスノキにぶら下がる神様(ミノムシ)
との10年間を綴ったお話。愛ある美しい絵本です。

彫刻家はしもとみおは兵庫県で生まれ育ち、中学生のときに阪神淡路大震災に遭いました。このことが大きなきっかけとなり、動物たちの生きた証を、彫刻によって残す、彫刻家という道を選びました。

震災の後に、家の前のクスノキにぶら下がるミノムシを見て、”神様”だと思ったことから、この物語は始まります。そして、主人公の猫のトム君は、当時実家で一緒に暮らしていたオスの猫です。

今年は、阪神淡路大震災より、30年という節目の年になります。多くの方にとって忘れられない出来事だと思いますが、絵本を通じて、震災についても考えるきっかけになれたら幸いです。

また、KISSA BOOKS では、昨年2024より、「はしもとみお巡回展 いきもたちの物語 2024-2025」を開催しています。巡回展の最終巡回場所となる、八戸ブックセンターにて3月1日(土)〜5月11日(日)の期間で開催します。

八戸ブックセンターでは、はしもとみおさんの本や物語になった彫刻の展示と共に『おもいででいっぱいになったら』の原画の展示も行います。他にも、『トゲトゲ』(KISSA BOOKS)の原画や、『きみがいるから』(マイクロマガジン社)の原画展示など、盛りだくさんです。ぜひこの機会に八戸に訪れてください。

はしもとみお

彫刻家。

三重県の古い倉庫にアトリエを構え、動物たちのそのままの姿を木彫りにする。材料は クスノキ。この世界に生きている、または生 きていた動物たちをモデルにし、その子にもう一度出逢えるような彫刻を目指している。全国各地の美術館で個展を開催中。

主な著書に『トゲトゲ』『おもいででいっぱいになったら』(KISSA BOOKS)、『はじめての木彫りどうぶつ手習帖』(雷鳥社)、『はしもとみおの木彫り教室 暮らしによりそうどうぶつたち』(KADOKAWA)、『はしもとみお 猫を彫る』(辰巳出版)などがある。

■ギャラリー展「はしもとみお巡回展 いきものたちの物語 2024-2025」

期間:令和6年3月1日(土)〜5月11日(日)

場所:八戸ブックセンター ギャラリー

入場料:無料

主催:八戸ブックセンター、KISSA BOOKS

『おもいででいっぱいになったら』はしもとみお 絵と文

出版社 ‏ : ‎ KISSA BOOKS
発行日 ‏ : ‎ 2022/11/11初版  2025/2/223刷
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 32ページ
ISBN: ‎ 978-4910943008

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井上奈奈『猫のミーラ』 『せかいねこのひ』/刊行版元移籍のお知らせ

作家 井上奈奈さんの代表作でもある『猫のミーラ』と『せかいねこのひ』ですが、本日付けで版元が KISSA BOOKS へ移籍となりました。

『猫のミーラ』 絵と文 井上奈奈
ISBN 978-4-910943-08-4(KISSA BOOKS)

井上奈奈さん自身が「愛猫を亡くす」という経験がきっかけとなり、過去に文献の中で触れてあった古代エジプト人が猫を神様として崇めていたころの風習とが撚り合わさって生まれた絵本です。

この『猫のミーラ』が生まれた詳細は、『星に絵本を繋ぐ』(雷鳥社)に詳細が書かれています。ぜひこちらの本も手に取ってください。

自分も1週間前の2025年1月27日に井上奈奈さんにKISSA BOOKSのロゴにもしていただいた、愛猫のコニちゃんを亡くしました。7歳という若さでしたが昨年の11月にリンパ腫が見つかり、本当にすべての手を尽くしきれたか今でも悩みますが、先週息を引き取りました。とても人懐っこい猫で、亡くなる前日までお腹の上で喉をゴロゴロとならしてくれました。

家に来た頃の子猫のときの記憶から、つい先日まで一緒にいた亡くなる直前の記憶まで全てが呼び戻されるのですが、『猫のミーラ』はそのような想いを全て代弁してくれるような一冊です。

2024年12月25日のコニちゃん

『猫のミーラ』猫を愛されるすべての人に届けられるよう、KISSA BOOKS としてこの本を大切に守りたいと思います。

なお、『猫のミーラ』ですが、移籍前の版元だった よはく舎に在庫がまだ多数抱えているため、KISSA BOOKSのレーベルですぐに増刷するのではなく、よはく舎より全量買い取った上で在庫本に KISSA BOOKSの ISBNのシールを書籍の上から貼り、再流通させる予定です。しばらくは、背表紙に よはく舎 の銘の入ったものが流通しますこと、ご了承ください。また、シール貼りなどの作業が必要ですので、再流通まで少しお時間をいただけると幸いです。まだ市場にも在庫があるようですので、今でもご購入可能です。KISSA BOOKS からでなくても構いませんので、ぜひお手にとって大切な一冊にされてください。

そして、井上奈奈さんのもう一冊の猫の絵本『せかいねこのひ』です。こちらは、初版の版元である新日本出版社さんで絶版が決定され井上さんの手元に戻ってきたため、『猫のミーラ』と同時に『せかいねこのひ』の版元も KISSA BOOKS に移籍させていただくことになりました。

『せかいねこのひ』 絵と文 井上奈奈
ISBN 978-4-910943-09-1(KISSA BOOKS)

『せかいねこのひ』は、同じ装幀ですが、少し色合いを変えて新装版として KISSA BOOKS より発行予定です。『せかいねこのひ』は現在は入手が少し困難になっていることかと思いますが、なるべく早い時期に新装版を出したいと思っています。お楽しみにお待ちいただけると幸いです。

自分では思いもよらなかったことですが、井上奈奈さんの猫の著作の絵本が全て KISSA BOOKS に託されることになりました。実は、井上奈奈さんの猫の新刊絵本も制作中です。KISSA BOOKS としては、これからもより多くの方に井上さんの絵本をお届けしたいと願っています。ぜひ応援もよろしくお願いします。

来週は、台北へ行き、台北ブックフェアに出展予定(2/4~4/6)です。台湾にもKISSA BOOKSの絵本が届きますように。

KISSA BOOKS
瀧本佳成

KISSA BOOKS 連絡先
電話:03-5829-9268
FAX:03-5829-9157
mail info@kissabooks.com

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国分チエミ『空のまにまに』2025年2月発売、展示と本屋B&Bのイベント

世界のかたすみでつむがれるゾウとともだちの物語

マニマニは描く
幸福とずっと一緒にいられるように
描かれているのは永遠
         ― 作家 井上奈奈 (帯文より)

国分チエミ(クニブチエミ)著『空のまにまに』が 2025年2月に発売となります。2022年に立ち上げた KISSA BOOKS ですが、立ち上げ時に目指していたものがようやく形になった本と言えます。

2019年より gallery kissa で始まった 作家井上奈奈による「絵本創作ワークショップ」(星に絵本を繋ぐワークショップ)。『空のまにまに』は、そのワークショップから刊行に至った初の絵本となる。絵本をアートやクラフトの集大成、「本作りは建築と同じ」と語る 井上奈奈が、絵本以外の初著作として、制作過程や考え方やワークショップの詳細をまとめた書籍『星に絵本を繋ぐ』(雷鳥社)を2021年に刊行。KISSA BOOKS は、その翌年2022年に gallery kissa よりスピンアウトし立ち上げた出版レーベルです。

国分チエミさんは、イラストレーターとして活躍する中、2020年より、星に絵本を繋ぐワークショップに参加、きっかけは、同じくワークショップに参加されている犬友達の みうらさえこさんが繋いでくださいました。国分さんは以前から井上奈奈さんの著作のファンだったと言います。

ワークショップでは、絵のクオリティーはもちろんのこと、ちょっと不思議で示唆の富んだ世界の物語を紡ぐ方で、別の著作でも出せるかと思い出版の声をかけようと考えていたとき、ワークショップの初回ラフの日に見せていただいたのが『空のまにまに』の物語でした。絵を描くのがじょうずな小さなゾウの物語で、とても素敵なお話に魅了され、その時「この本で出版しましょう」と伝えさせていただきました。

今回、鈴木成一さん(鈴木成一デザイン室)に『空のまにまに』の装丁を手掛けていただいています。ワークショップの参加当初から、国分さんから「イラストレーターとして独り立ちする土台を作ってくださったのが、鈴木成一さん」とお伺いしていました。当初国分さんは鈴木さんに依頼するのは遠慮がちで他の装丁家の候補も上げていたのですが、KISSA BOOKS としては、直感的に鈴木さんに依頼すべきだと感じ、国分さんを通して鈴木さんにお願いいただき、快く受けていただいたことで実現しました。国分さんからはこのような言葉をいただいています。

約20年前、イラストレーターとして歩み始めたばかりの頃、
ひと月で10冊以上の装画を任されたことがありました。
そんなインパクトのある依頼をしてくださったのが、装丁家の鈴木成一さん。
鈴木さんとの出会いのおかげで、イラストレーターとして生きる自信が持てました。

世界中が閉塞感に苛まれた4年前。導かれるように出会ったのが、作家の井上奈奈さん。
井上さんとの出会いのおかげで、いま、ここ、絵本作家としてのスタートラインに立てています。

『空のまにまに』は、デザインを鈴木成一さん、協力を井上奈奈さん、という二人の恩人と、
発行者の瀧本佳成さん、編集者の谷口香織さんの底しれぬご尽力のおかげで誕生した絵本です。

絵本の言葉や絵をひとつひとつ最後まで吟味しました。その一冊を鈴木さん(鈴木世一デザイン室)に託して本の形になった『空のまにまに』、沢山の方の心にとどまり大切な一冊になることを願っています。

実は今日(2025年1月15日)が印刷立ち合いの日です。今日を見届ければ、あとは印刷製本され、完成を待つのみとなります。

発売を記念して、先早く 2月9日より gallery kissa で原画の展示を行い、2月15日(火) 19:30 に 国分チエミさん×鈴木成一さん×井上奈奈さんの3名のトークイベントを下北沢の本屋B&Bで行います。会場でのご参加、オンラインでのご参加も可能ですので、ぜひご参加ください。イベント《国分チエミ×鈴木成一×井上奈奈「星に絵本を繋ぎ、生まれた絵本」『空のまにまに』(KISSA BOOKS)刊行記念》のご予約は以下の本屋B&Bさんのサイトで始まっています。

gallery kissa での原画展『空のまにまに』国分チエミ 刊行記念原画展 は、2月9日から2月18日まで、展示期間中無休でオープンしていますので、ぜひ足をお運びください。

『空のまにまに』
絵/文:国分チエミ
デザイン: 鈴木成一デザイン室
編集: 谷口 香織
協力: 井上奈奈

出版社 ‏ : ‎ KISSA BOOKS
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 36ページ
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4910943053
寸法 ‏ : ‎ 19.5 x 1 x 26.2 cm

gallery kissa

会期:2025年2月9日(日)~2月18日(火)
時間: 水-土 12:00-18:30/日 -17:00 会期中無休 ※2月12日はイベントの為17時まで
東京都台東区浅草橋3-25-7 4F

国分チエミ(くにぶ・ちえみ)
イラストレーター

香川県高松市出身、東京都在住。女子美術大学卒業。
書籍の表紙、広告、カレンダーなどのイラストを手 がける傍ら、オリジナル絵本を創作。
「空のまにまに」が、絵本作家としてのデビュー作となる。

国分チエミさんのプロフィール写真は、ご友人でワークショップに縁を繋げてくださった みうらさえこ さんの撮影です。

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井上奈奈「絵本を建てる」発売

作家 井上奈奈の家にまつわる7つのエッセイをまとめた、「絵本を建てる」が発売となりました。

井上奈奈の作品や本づくり、絵本創作ワークショップのことをまとめた「星に絵本を繋ぐ」(雷鳥社)の中に「絵本を建てる」というタイトルのショートエッセイがあります。ここには建築家の父親のことや、建築について学んでいた時期のことが書かれていて、最後に「本作りはまさに建築ではないか?」と綴っています。

建築について深い思いを寄せる井上奈奈さんが本作りに向き合う姿は、建築家そのもので、建築において、地盤や基礎作りから、外装設計、内装設計、そして建築に使われるボルト1本までこだわりぬくように、本の著作そのものはもちろんのこと、造本においても並々ならぬ熱量で制作をされ、使用する紙やインク、印刷手法、製本に使う糸などあらゆる細部が著作に合う形になるよう設計されています。それは、アート作品のように奇抜なものを作るというより、本文を語る上で、その魅力を伝えるにはどのような形にすればよいのかというプロセスで生まれる形であって、そこには無駄な装飾は含まれていません。

「星に絵本を繋ぐ」は 2021年に雷鳥社より出版され、KISSA BOOKS が出版社を始める前に井上奈奈さんと一緒に取り組んだ本で、出版社を立ち上げるきっかけとなった本です。「絵本を建てる」というフレーズは、「星に絵本を繋ぐ」のタイトル案を考えていた時に、本制作のインタビュー取材の帰りの電車の中で、装丁デザイナーの芝さん(文教図案室)がタイトル候補として出していただいたものでした。タイトルとしては採用されなかったものですが、井上さんがその言葉をとても気に入っていて色々な場面で使っています。

昨年 2023年1月~3月の期間、八戸ブックセンターでギャラリー展「絵本を建てる 井上奈奈の仕事展」が開催され、この時に展示にあわせて井上奈奈さんによる書き下ろしエッセイを八戸ブックセンターで刊行されました。このときは、井上さん自身がデザインされ、中綴じ小冊子を、「絵本を建てる」にちなんで家の形をしたケースに収めた形で作られました。限定100部だったこともあり、1月中に完売になった本です。

この時点で、KISSA BOOKS は出版社を立ち上げて1年ほど経ち、井上奈奈さんの「ウラオモテヤマネコ」の新装版も刊行済みだったこともあり、井上さんより増刷(復刊)という形で、KISSA BOOKSより「絵本を建てる」を出版しないかと相談を受けたのが、2023年2月初めのことです。この企画段階では、5月に「ウラオモテヤマネコ」の原画展を gallery kissa で行うので、その時までに出版しようという話でした(汗)。また、出版の依頼を受けたとき「絵本を建てる」という言葉を出していただいた、芝さん(文教図案室)にデザインを依頼したいと井上さんに伝え、企画がスタートしました。

企画段階で、井上さんより、「出来ればケースが家の形ではなく、本が家の形になるものに出来ないか」というアイディアを伝えられ、確かに面白そうだけど、それを実現するには、製本やその他色々大変そうだと思いながら、スタートします。また、同時期にデジタル孔版印刷機のリソグラフ機を導入する予定があったため、なるべく製本にお金をかけられるよう、本文はリソグラフで自前で印刷して、特殊な造本をしている製本屋に相談してみようと思い、特殊な造本を多数手がけている篠原紙工へ相談に行こうと話が進みます。

篠原紙工さんで最初の打ち合わせを行ったのは、2023年5月、それから数々のアイディアや試作を経て、ようやく発売することが出来ました。随分のんびりと制作していると思われるかもしれませんが、本当にギリギリの最後、先月までデザイン変更や仕様変更を繰り返して納得のいく形を探っていました。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: DSC05737-1-1024x1024.jpg

7月7日は、井上奈奈さんにちなむ「ナナ」の日ですので、春に完成のめどが立って5月に発売しようと、予定を組んでいたのですが、今までの経緯を考えてある程度余裕をもって7月に変更しました。7月に発売であれば、7月7日発売が丁度ぴったりと記念日に合わせるという意味で設定し、余裕のスケジュールかと思っていましたが、最終的には7月7日が本当にぴったり(ギリギリ)の日取りで発売日を迎えました。

KISSA BOOKS 刊行の井上奈奈「絵本を建てる」では、追加のエッセイと一新した挿絵を加え、7章で構成した家にまつわる話で綴られた本となっています。家と建築、絵本作りについて、井上奈奈さんの絵本とは一味違う世界をお楽しみください。

本日より、gallery kissa で「絵本を建てる」出版記念展 =九冊と一冊 手仕事とプロダクトのあいだ= が開催です。今回は、新刊発売の「絵本を建てる」の展示販売に加え、書籍「星に絵本を繋ぐ」でも特装版制作のインタビューで登場いただいた、空想製本屋さんの代表 本間あずささんと、製本教室生徒さんの作品九冊の展示となります。それぞれが、造本と建築という2つのキーワードを融合する個性あふれる作品になっています。

出版記念のオープニングイベントとして、2024年7月7日 14:00より、篠原紙工代表取締役 篠原 慶丞さんと井上奈奈さんとのトークイベントを開催します。造本のプロフェッショナルと、「本作りは建築と同じ」と語る作家 井上奈奈、ぜひ「絵本を建てる」の展示と共に、トークイベントにお越しいただけたら幸いです。

7月7日のトークイベント以外にも、7月21日の「九冊と一冊 特装本 参加作家によるプレゼンテーション」や、8月4日の「サイアノタイプ(青写真)ワークショップ」なども予定しています。詳細は、展示リンクを参照ください。

絵本を建てる

井上奈奈(著/文)

本を建築物として
制作してきた
作家 井上奈奈による
心の家を綴った
エッセイ集

税込定価(10%)¥2,970

出版社 ‏ : ‎ KISSA BOOKS
発売日 ‏ : ‎ 2024/7/7
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本(並製) ‏ : ‎ 72ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4910943046
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4910943046

著者略歴

井上奈奈【著】

作家。京都府舞鶴市出身。東京都在住。

16歳のとき単身アメリカへ留学、美術を学ぶ。武蔵野美術大学卒業。2018年に絵本『くままでのおさらい』特装版(ビーナイス)がドイツライプツィヒにて開催された「世界で最も美しい本コンクール」にて銀賞を受賞。同作品で第51回造本装幀コンクール/日本印刷産業連合会会長賞受賞。2021年に初の作品集となる『星に絵本を繋ぐ』(雷鳥社)を刊行。2022年に冒険家 荻田泰永氏との共著『PIHOTEK 北極を風と歩く』(講談社)にて第28回日本絵本賞大賞受賞。同作品にて第56回造本装幀コンクール/日本書籍出版協会理事長賞を受賞。他の著作に『ウラオモテヤマネコ』(KISSA BOOKS)、『猫のミーラ』(よはく舎)、『せかいねこのひ』(新日本出版社)などがある。本作りを建築と捉え、制作を続けている。http://www.nana-works.com/

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版元日誌を書かせていただきました(版元ドットコム)

KISSA BOOKS 立ち上げ時から、会員になっている版元の組合、版元ドットコムですが、今回初めて、版元日誌をかかせていただきました。

●点が線となって面になるとき
第1152回●2024-1-24(水)
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こんにちは、KISSA BOOKS の瀧本です。今回初めて版元日誌を書かせていただいています。KISSA BOOKS は2022年より出版社としてスタートしました。2012年よりオープンしている東京の浅草橋にあるgallery kissaというギャラリーを通し、彫刻家はしもとみおさんや、作家の井上奈奈さんと繋がりを持ちました。(さらに…)

 https://www.hanmoto.com/nisshi1130
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初日誌となるので、立ち上げ経緯などなど、色々と書いてしまったのですが、10年前のことがようやく色々と繋がってきたという思いです。

版元日誌でも書いていますが、1月27日(土)より、はしもとみお巡回展「いきものたちの物語」が、福岡県 久留米市にある、MINOU BOOKS 久留米にてスタートします。1年以上かけて、全国書店や美術館を巡回することになります。今回、オリジナルグッズを、ISSA BOOKS リソグラフ機によるものなど含め色々制作させていただきました。巡回展がお住まいや、お立ち寄り先にお近くの方はぜひ足を運んでいただけると嬉しいです。

gallery kissa 自慢の愛猫の「タラちゃん」の彫刻も巡回予定です。

KISSA BOOKS

瀧本佳成

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はしもとみお 絵本「トゲトゲ」について。2023年11月新刊発売です。

「トゲトゲ」は、彫刻家のはしもとみおさんが、ちょうど20年前の大学4年生の時に描いた絵本です。

KISSA BOOKS にとっては、とても大切な絵本なのですが、この絵本の存在を知ったのは、自分のギャラリー gallery kissa にて、はしもとみおさんの gallery kissaでの初個展「いぬねこ島へようこそ!」をやらせていただいた2014年の時です。この時に、電子書籍の制作に携われていた、服部いづみさんという方が展示にいらっしゃり、「トゲトゲ」の電子版を見せていただきました。とても素敵な絵本でしたので、紙の絵本として出版されたものもあると聞き探してみました。そのころ既に絶版になっていたのですが、新風舎より2006年に出版された「トゲトゲ」という絵本があり、マツザキ ヨシユキ (著), はしもと みお (イラスト)と記載のある絵本でした。早速中古本を購入してみたのですが・・

この新風舎版「トゲトゲ」がかなり衝撃的な絵本で、はしもとみおさんが学生の頃応募した第10回新風舎えほんコンテスト金賞受賞を受賞され出版された絵本だったのですが、マツザキ ヨシユキ (著)とあるように、新風舎の当時社長の松崎氏が、はしもとみおさんの原作絵本の文章に手を加えて、はしもとみおさんイラストにより出版したという形になっています。既に絵と物語が完成された絵本だったにもかかわらず著者が変えられているのもおかしな事ですが、何よりも腹立たしいのが、オリジナルの絵本とかけ離れたつかみどころのないストーリーに改変されており、結末も残念な終わり方になっていたことです。今アマゾンで絶版となった新風舎版「トゲトゲ」の中古本が高額で値付けされていますが、決して購入されないことをお勧めします。

当時「トゲトゲ」をオリジナルの形で出版いただける出版社がないか、出版社の知り合いに会うことがあれば聞いてみたりしたのですが、「絵本の出版は難しい」という出版社が多く、売り込みにいった出版社の1つに「雷鳥社」もありました。KISSA BOOKSの編集をいただいている、谷口香織さんが当時「雷鳥社」の社員で編集をされていて、「トゲトゲ」と「木彫りのハウツー本」、そして「旅する彫刻」という写真エッセー本の3つの企画を持ち込み、木彫りのハウツー本の企画が通り「はじめての木彫りどうぶつ手習い帖」(雷鳥社)として、2015年に出版いただきました。「旅する彫刻」はMdNさんに出版いただいたのですが、残念ながら絶版となっています。

声をかけた出版社からの出版は叶わなかった「トゲトゲ」ですが、昨年自分が井上奈奈さんの創作絵本ワークショップをきっかけに KISSA BOOKS という出版社を立ち上げるという、まさかの展開があり、そこで一番最初に出したいと考えたのが「トゲトゲ」です。はしもとみおさんに出版の話をしたところ「神様のないた日」(タリーズコーヒージャパン)が長らく絶版になっていて、この絵本を先に復刊したいということになり昨年 KISSA BOOKSからの最初の絵本「おもいででいっぱいになったら」(KISSA BOOKS)を出版するに至りました。なお絵本のタイトルが違うのは、はしもとみおさんが最初に自身で付けたタイトルに戻したためです。

色々ありましたが、今年の初めからようやく制作にとりかかった「トゲトゲ」、はしもとみおさんが大学4年生の時に描いた原書をもとに、文章を見直し、すべての絵を描き下ろして、新たに制作しました。装幀は「おもいででいっぱいになったら」と同じく、名久井直子さんです。今回は絵本の質感と色味にこだわりたかったため、表紙には箔押しを使い、印刷は多くのアーティストに絶大な信頼を得ている藤原印刷さんにお願いしました。後ろ姿で恐縮ですが、写真は先週、藤原印刷さんの松本工場での印刷立ち合いです。左からプリンティングディレクターの花岡さん、はしもとみおさん、装丁家の名久井直子さん。当日は心強いプロフェッショナルの方々のお陰で、色の微妙な調整を行っていただき、最高の印刷に仕上がりました。

2023年10月12日現在、絵本の製本では言わずと知れた、大村製本さんで製本していただいています。「トゲトゲ」の編集をいただいたのは、雷鳥社で最初にトゲトゲを持ち込みで見ていただいた、谷口香織さんです(!)。今は、フリーで KISSA BOOKS の刊行本の編集も行っていただいています。こうやって、10年近く前に出版を願った絵本が、自分の手で最高の形で世に送り出せると思うと、不思議なご縁と共に運命のようなものを感じます。

「トゲトゲ」ですが、gallery kissa で開催予定の「喫茶モリノケモノ」 彫刻家4人展(はしもとみお・本多絵美子・馬塲稔郎・花房さくら)にて、販売開始の予定となります。

原画も一部展示する予定ですので、ぜひお越しいただき、展示と共に「トゲトゲ」も手に取ってくださると嬉しいです。

遠方でお越しいただくのが難しい方、お近くにお気に入りの書店があれば、ぜひお取り寄せいただき、手に取っていただけると幸いです。

2023年10月12日

KISSA BOOKS
瀧本佳成

「喫茶モリノケモノ」 彫刻家4人展(はしもとみお・本多絵美子・馬塲稔郎・花房さくら)

展示期間: 2023年11月1日(水)~11月26日(日) 開廊時間: 水-土12:00~18:30 日~17:00 月火・休廊

会期:2023年11月1日(水)~11月26日(日)
時間:12:00 – 18:30 水-土 (~17:00 日曜日) 休日、月・火曜日
場所:gallery kissa 111-0053 東京都台東区浅草橋3-25-7 NIビル4F
※4階ですがエレベーターはございません 03-5829-9268 https://gallerykissa.jp

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YouTube 映像 はしもとみおさん【らしくの人】

再春館製薬所さんが制作されているYouTube映像作品、#6 彫刻家 ・はしもとみおさん【らしくの人】 by Domohorn Wrinkle|完璧でないものにこそ生命感が宿る 動物と植物に学ぶこと

映像の中で、はしもとみおさんの絵本「おもいででいっぱいになったら」も登場しています。

とても素敵な映像で、はしもとみおさんの彫刻や人柄がわかりますので、ぜひご視聴ください。

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井上奈奈 絵本「ウラオモテヤマネコ」原画展を gallery kissa にて開催 2023/05/19 – 2023/06/18 

今年2月に KISSA BOOKS より新装版として発売した井上奈奈著・絵本「ウラオモテヤマネコ」の発売後初の原画展を明日より gallery kissa にて開催いたします(2023/05/19 – 06/18)。世界で最も美しい本コンクール銀賞受賞作家が描いたネコが主役の名作絵本です。

The Underwild Cat nana inoue solo exhibition
井上奈奈 絵本 ウラオモテヤマネコ 原画展
2022年5月19日(金)-6月18日(日)

ぜひこの機会に原画をお楽しみください。

また、5月25日、26日、27日の3日間は、「モノマチ」https://monomachi.com/ という主に台東区の南側のモノづくりが盛んな地域で行っている、イベントがあり、そちらにも参加する形で、井上奈奈さんの1日ワークショップも行います。

井上奈奈ワークショップ 「見えるもの/見えないもの」

●日程:5月27日 14:00時
●時間:約2時間
●内容:それぞれが大切に想う形を見つけ出し、ストーリーをつけて観音開きの絵本を作ります。
●対象:16歳以上(対象年齢以下の子どもが参加する場合は保護者同伴)
●参加者の持ち物
ハサミ 鉛筆(シャーペン可)マジック(マッキーのようなもの)
●定員:10名(最小催行人数 /5名)
●参加費:2500円

ご興味ある方は、ご予約の方優先となりますので、こちらの gallery kissa のリンクhttps://gallerykissa.jp/schedule/monomachi2023 よりお申し込みください。

また、同じ日の17時より、サンプルパパさんによる「ウラオモテヤマネコ」朗読会も予定しています。

サンプルパパの「ウラオモテヤマネコ」朗読会

5月27日 17:00時より

ご参加無料です。

ぜひ「ウラオモテヤマネコ」の朗読をお楽しみください。

サンプルパパ/絵本ソムリエ
東京都杉並区出身。娘の誕生とともに読み聞かせを始める。
小学校に入学と同時に本格的に読み聞かせ活動を開始。
教育委員会や学校支援本部、地域教育推進協議会などの行政機関と連携し小中学校、幼稚園、学童クラブ、児童館、放課後居場所事業などで幅広く読み聞かせのボランティア活動を行う。
コロナ禍になり、対面での読み聞かせが困難になったことをきっかけに、SNSを活用した朗読イベントを企画。同時に今年度から音楽家とコラボした音楽朗読会を本屋さん、カフェ、ギャラリーなどで積極的に開催。
現在定期的に神保町の子どもの絵本専門店ブックハウスカフェ、吉祥寺の絵本と雑貨の店あぷりこっとつりー方南町の本屋さん秀文堂書店などで読み聞かせイベントを行なっている。
趣味は子育てと読書(マンガ、絵本中心)。
特技は料理とバルーンアート。
苦手なことはダイエットと節約。     

2017、2018年の2年間公立の小中一貫教育校でPTA会長を行っていた経験も活かし、子どもたちが安全に楽しめることを模索中。

蒲地理音/Harp
東京音楽大学をハープ専攻で卒業。
在学中よりソロでの演奏活動のほか、学内外のオーケストラ、オペラ公演のオーケストラ演奏などに多数出演。各音楽ホールでの演奏や、国立成育医療研究センターをはじめとする病院や老人ホームなどでアウトリーチ公演を積極的に行う。

井上奈奈さんのリソグラフ作品の販売なども予定しています。

「ウラオモテヤマネコ」新装版の絵本と共に、原画をお楽しみください。

井上 奈奈  http://nana-works.com/
16 歳のとき単身アメリカへ留学、美術を学ぶ。武蔵野美術大学卒業。国内外での個展やアートフェアにて作品発表を続け、近年は絵本作品を発表。2017 年、絵本『くままでのおさらい』特装版がドイツライプツィヒにて開催された『世界で最も美しい本コンクール』にて銀賞を受賞。2022 年、初の作品集となる『星に絵本を繋ぐ』を刊行。エッセイの執筆など活動の幅を広げる。

The Underwild Cat nana inoue solo exhibition
井上奈奈 絵本 ウラオモテヤマネコ 原画展
2022年5月19日(金)-6月18日(日)

GALLERY KISSA(ギャラリー・キッサ)
〒111-0053 東京都台東区浅草橋3-25-7 NIビル4F
電話:03-5829-9268 ファックス:03-5829-9157
info@gallerykissa.jp
☆4階ですがエレベーターはございません。

開廊時間:水~土 12:00-18:30 日 -17:00
休廊日:月曜日・火曜日

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はしもとみお おもいででいっぱいになったら原画展 2023年1月1日からは、尼崎城で開催

東京の gallery kissa で絵本発売後初の原画展(2022年12月2日~12月25日)は、無事終了いたしました。沢山の方にお越しいただき、ありがとうございました。

本日で2022年も最後の日ですが、2023年1月1日から絵本の主人公、猫のトム君の故郷、尼崎市の尼崎城での原画展が行われるます。

「おもいででいっぱいになったら」の関西初原画展です。この絵本は、彫刻家 はしもとみおさんが15歳のとき、阪神・淡路大震災にあい、実家の楠にぶら下がって揺れているミノムシを神様だと思い、保護猫のトム君との暮らしから生まれた絵本ですが、その絵本の原画が震災復興で再建された尼崎城で展示されることになりました。発売後すぐにこのような展示の機会を与えてくださり、本当に感慨深いです。展示は、2023年1月1日~1月29日まで開催され、入場も無料となっています。ぜひトム君の絵に会いに尼崎城に足を運んでくださると嬉しいです。

はしもとみお 絵本原画展「おもいででいっぱいになったら」
場所:尼崎城
2023年1月1日(日)~29日(日)
毎週月曜・1月9日、10日を除く
9:00~17:00(最終入城16:30)
尼崎城の2階以上に入城の場合は一般・学生 500円、小中高生 250円が必要

尼崎城では、絵本の原画の展示と共に、絵本と絵本の絵を使用した2023年カレンダーも販売しています。

また、尼崎市では、2023年1月4日から、「はしもとみお個展 いきものたちとのくらし」も開催予定です。尼崎城からも近い、アートスペース「A-LAB」(えーらぼ)で、こちらも入場無料で彫刻展をお楽しみいただけます。

「はしもとみお木彫展 いきものたちとのくらし」
令和5年1月4日(水曜日)から令和4年1月29日(日曜日)
会場:A-LAB(尼崎市西長洲町2-33-1)
時間:(平日)午前11時から午後7時(土日祝)午前10時から午後6時※火曜日休館
入場料:無料

1月4日からはA-LAB周辺をめぐるスペシャルスタンプラリーも楽しめるようですので、ぜひ、はしもとみおさんとトム君の故郷めぐりも楽しんでください。

KISSA BOOKS では、2023年以降も、ぞくぞくと出版する予定ですので、ぜひお楽しみください。

それでは、みなさん良いお年をお迎えください。

2022年12月31日
KISSA BOOKS
瀧本佳成

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はしもとみおさんの絵本「おもいででいっぱいになったら」を発行しました。

記念すべき KISSA BOOKS 初の出版物となる、「おもいででいっぱいになったら」(はしもとみお 絵/文)が無事完成しました。製本トラブルが発生し、少し発売が遅れてしまい大変申し訳ございませんでした。

昨日の朝、印刷会社より届けられ、検品して問題ないことを確認し、ほっとしています。ご注文いただいた皆様には随時発送させていただきます。取次を通して注文いただいた書店の皆様にも、数日以内にはお届けできるかと思います。

昨夜の2022年11月8日は、日本で4000年以上ないという皆既月食と天王星食の同時観測が出来た日だそうです。神秘的な赤い月を雲一つないきれいな空で眺めさせていただきました。

「おもいででいっぱいになったら」も4000年後の皆既月食と天王星食の同時観測の日にもまた読み継がれるような、末永い絵本になることを願っています。

全国沢山の書店や図書館で目にすることが出来ますように、

KISSA BOOKS 瀧本佳成 2022年11月9日